安全上のお知らせ(アルメニアの危険情報【危険レベル継続】(内容の更新))
平成28年12月26日
在アルメニア日本大使館は、以下の海外安全情報(アルメニアの危険情報【危険レベルの継続】)の内容を更新し、海外安全ホームページに掲載しましたので、お知らせします。
http://www.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo_2016T241.html#ad-image-0
【危険情報】
アルメニアの危険情報【危険レベル継続】(内容の更新)
【危険度】
●アゼルバイジャンとの国境周辺地域
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
●上記を除く地域(首都エレバンを含む)
レベル1:十分注意してください。(継続)
【ポイント】
●ナゴルノ・カラバフ地域をめぐりアゼルバイジャンとの間に紛争を抱え,発砲事件等が散発していますので,アゼルバイジャンとの国境周辺地域への渡航は止めてください。
●政治・経済情勢によって大規模なデモや治安部隊との衝突事案の発生等,治安が悪化する可能性がありますので十分注意してください。
☆詳細については,下記の内容をよくお読みください。
1 概況
(1)アルメニアは,従来ナゴルノ・カラバフ地域をめぐって隣国アゼルバイジャンとの間に紛争を抱えており,両国の国境周辺地域では発砲事件などが散発的に発生しています。
また,首都エレバンなど上記以外の地域でも,2013年2月以降,散発的に反政権デモが発生しています。首都エレバンでは,2015年6月に電気料金値上げに反対する大規模デモが発生し,また,本年7月には反体制派武装集団による警察署占拠事件が発生しており,政情により治安が悪化する可能性があります。
(2)アルメニアにおいて,日本人・日本権益を直接標的としたテロ事件は確認されていませんが,近年,シリア,チュニジア及びバングラデシュにおいて日本人が殺害されたテロ事件や,パリ,ブリュッセル,イスタンブール,ジャカルタ等でテロ事件が複数発生しています。このように,世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロがみられるほか,これらの主張に影響を受けた者による一匹狼(ローンウルフ)型等のテロが発生しており,日本人・日本権益が標的となり,テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれもあります。このような情勢を十分に認識して,誘拐,脅迫,テロ等に遭わないよう,また,巻き込まれることがないよう,海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め,日頃から危機管理意識を持つとともに,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。
2 地域別情勢
(1)アゼルバイジャンとの国境周辺地域:「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」
アルメニアは,ナゴルノ・カラバフ地域をめぐって隣国アゼルバイジャンとの間に紛争を抱えています。両国は1994年以降停戦中ですが,その後も現在に至るまで両国の国境周辺地域では発砲事件などの停戦違反事件が散発的に発生し,双方の警備兵などに死傷者が出ています。両国の間では,紛争解決に向けた累次の交渉が行われていますが,これまでのところナゴルノ・カラバフ問題解決の具体的な見通しは立っていません。
2012年にはアルメニア北方のアゼルバイジャン国境に近い地区で両国間の衝突が発生しているほか,その後も発砲事件等の停戦違反事案が散発しており,今後も不測の事態が発生する可能性は排除できません。また,同地域には地雷が残存しており,2014年4月15日,アルメニア人2名が地雷地帯に入り,爆発により死傷する事故が発生しています。同年7月31日から8月初旬にかけて,アゼルバイジャン・アルメニア両国軍の衝突が発生し,アゼルバイジャン側12名,アルメニア側40名が死亡したとされています。また,同年11月12日にはアゼルバイジャン軍がアルメニア軍ヘリコプター1機を撃墜し,乗組員3人が死亡しています。そして,本年2016年4月2日には1994年の停戦協定以来最大の戦闘が発生し,市民を含む多数の犠牲者が出ました。
つきましては,アゼルバイジャンとの国境周辺地域への渡航は,どのような目的であれ,止めてください。
(2)上記を除く地域(首都エレバンを含む):「レベル1:十分注意してください。」
2008年2月に行われた大統領選挙後,野党勢力によるデモや集会が行われ,治安当局と衝突したことにより,一時的に治安が悪化し,同年3月の非常事態令の発出や同年4月の大統領就任式に際しても野党勢力が抗議集会等を開催しました。また, 2013年2月の大統領選挙では,現職大統領が再選されましたが,その後もロシアとの関税同盟交渉や新年金制度への反対を訴える反政権デモ等が散発的に行われています。また,2015年1月,北西部のギュムリ市でロシア兵士がアルメニア人一家を惨殺する事件があり,これに抗議するデモ隊と警察との小競り合いがありました。同年6月にはエレバン市で電気料金引上げに反対する大規模デモがあり,警察との衝突が発生しています。本年7月17日には反体制派武装集団が「政治犯」の釈放を求めて警察官らを人質に取ってエレバン市内の警察署を占拠する事件が発生し,同31日に対テロ作戦により解決しましたが,同解決までに警察官2名が犠牲となりました。その間エレバン市内では警察によるデモ参加者の不当な拘束に抗議し,また,一部については犯行グループを支持して大規模な集会が連夜行われ,警察隊との衝突で多数の負傷者が出ました。
今後,政治・経済情勢によって治安が悪化する可能性がありますので,渡航・滞在に当たっては危険を避けるため特別な注意が必要であり,デモや集会,大衆が集まっている場所には近付かない,報道等から最新の情報を得るなどして安全対策に留意し,危険を避ける必要があります。
3 滞在に当たっての注意
滞在中は,以下の事項に十分留意して行動し,危険を避けるようにしてください。
(1)現地に3か月以上滞在される方は,緊急時の連絡などに必要ですので,到着後遅滞なく最寄りの日本国大使館又は各日本国総領事館に「在留届」を提出してください。また,住所その他届出事項に変更が生じたとき,又は日本への帰国や他国に転居する(一時的な旅行を除く)際には,必ずその旨を届け出てください。在留届の届出は,在留届電子届出システム(ORRネット,https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet )による登録をお勧めしますが,郵送,ファックスによっても行うことができますので,最寄りの在外公館まで送付してください。
(2)在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外旅行者・出張者を含む)は,外務省海外旅行登録「たびレジ」への登録をお願いします(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/ )。「たびレジ」に渡航期間・滞在先・連絡先等を登録すると,滞在先の最新の安全情報がメールで届き,緊急時には在外公館からの連絡を受けることができます。安全情報の受け取り先として,家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので,併せてご活用ください。
(3)現在のところ,外国人の被害は多くはないものの,スリ,空き巣,車上荒らしによるカーラジオ等の盗難等が報告されていますので,むやみに財布及び現金を見せることは避けるなどの,基本的な防犯対策及び安全対策をとってください。
(4)犯罪被害を防止するため,浮浪者や物乞いに注意する必要があります。自宅の扉をノックする物乞いが少なくないので,ノックされても扉を安易に開けず,相手をよく確認してください。
(5)タクシーを利用する場合は,流しのタクシー(特に無許可のタクシー)は避け,タクシー会社から呼び出すタクシーを利用するようにしてください。
(6)アルメニアは地震災害が多い地域であり,1998年には約2万5千人の死者を出したと言われる大地震(いわゆるスピタク地震)が発生しています。近年では,2011年10月の隣国トルコにおける大地震や2012年12月の黒海地域での地震などの際には,アルメニア領内でも地震が観測されています。平素より10日分程度の食料・飲料水等の備蓄をお勧めします。
(7)生水は安全とはいえませんので,飲料水には市販のミネラルウォーターの利用をお勧めします。
(8)アルメニアでは,これまでに鳥インフルエンザが発生したとの報告はありませんが,過去,感染・死亡者が出ているトルコ東部地域及びアゼルバイジャンに隣接していますので,旅行又は滞在される方は,スポット・広域情報(http://www2.anzen.mofa.go.jp/kaian_search/pcspotwideareainfolist.asp?pageno=1&expireflg=0 )にも御留意ください。
4 その他
隣国のアゼルバイジャン,ジョージア,トルコ及びイランにも各々危険情報が発出されていますので御留意ください。
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903
(外務省関連課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)5139
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)3047
○外務省海外安全ホームページ
http://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版)
http://www.anzen.mofa.go.jp/sp/index.html (スマートフォン版)
http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (モバイル版)
(現地大使館連絡先)
○在アルメニア日本国大使館
住所:9th floor, Royal Classic House, 3 Buzand street, Yerevan, 0010, Republic of Armenia
電話:(市外局番060)-52-10-30
アルメニア国外からは(国番号374)- 60-52-10-30
ホームページ: https://www.am.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
http://www.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo_2016T241.html#ad-image-0
【危険情報】
アルメニア
平成28年12月26日
アルメニアの危険情報【危険レベル継続】(内容の更新)
【危険度】
●アゼルバイジャンとの国境周辺地域
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
●上記を除く地域(首都エレバンを含む)
レベル1:十分注意してください。(継続)
【ポイント】
●ナゴルノ・カラバフ地域をめぐりアゼルバイジャンとの間に紛争を抱え,発砲事件等が散発していますので,アゼルバイジャンとの国境周辺地域への渡航は止めてください。
●政治・経済情勢によって大規模なデモや治安部隊との衝突事案の発生等,治安が悪化する可能性がありますので十分注意してください。
☆詳細については,下記の内容をよくお読みください。
1 概況
(1)アルメニアは,従来ナゴルノ・カラバフ地域をめぐって隣国アゼルバイジャンとの間に紛争を抱えており,両国の国境周辺地域では発砲事件などが散発的に発生しています。
また,首都エレバンなど上記以外の地域でも,2013年2月以降,散発的に反政権デモが発生しています。首都エレバンでは,2015年6月に電気料金値上げに反対する大規模デモが発生し,また,本年7月には反体制派武装集団による警察署占拠事件が発生しており,政情により治安が悪化する可能性があります。
(2)アルメニアにおいて,日本人・日本権益を直接標的としたテロ事件は確認されていませんが,近年,シリア,チュニジア及びバングラデシュにおいて日本人が殺害されたテロ事件や,パリ,ブリュッセル,イスタンブール,ジャカルタ等でテロ事件が複数発生しています。このように,世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロがみられるほか,これらの主張に影響を受けた者による一匹狼(ローンウルフ)型等のテロが発生しており,日本人・日本権益が標的となり,テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれもあります。このような情勢を十分に認識して,誘拐,脅迫,テロ等に遭わないよう,また,巻き込まれることがないよう,海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め,日頃から危機管理意識を持つとともに,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。
2 地域別情勢
(1)アゼルバイジャンとの国境周辺地域:「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」
アルメニアは,ナゴルノ・カラバフ地域をめぐって隣国アゼルバイジャンとの間に紛争を抱えています。両国は1994年以降停戦中ですが,その後も現在に至るまで両国の国境周辺地域では発砲事件などの停戦違反事件が散発的に発生し,双方の警備兵などに死傷者が出ています。両国の間では,紛争解決に向けた累次の交渉が行われていますが,これまでのところナゴルノ・カラバフ問題解決の具体的な見通しは立っていません。
2012年にはアルメニア北方のアゼルバイジャン国境に近い地区で両国間の衝突が発生しているほか,その後も発砲事件等の停戦違反事案が散発しており,今後も不測の事態が発生する可能性は排除できません。また,同地域には地雷が残存しており,2014年4月15日,アルメニア人2名が地雷地帯に入り,爆発により死傷する事故が発生しています。同年7月31日から8月初旬にかけて,アゼルバイジャン・アルメニア両国軍の衝突が発生し,アゼルバイジャン側12名,アルメニア側40名が死亡したとされています。また,同年11月12日にはアゼルバイジャン軍がアルメニア軍ヘリコプター1機を撃墜し,乗組員3人が死亡しています。そして,本年2016年4月2日には1994年の停戦協定以来最大の戦闘が発生し,市民を含む多数の犠牲者が出ました。
つきましては,アゼルバイジャンとの国境周辺地域への渡航は,どのような目的であれ,止めてください。
(2)上記を除く地域(首都エレバンを含む):「レベル1:十分注意してください。」
2008年2月に行われた大統領選挙後,野党勢力によるデモや集会が行われ,治安当局と衝突したことにより,一時的に治安が悪化し,同年3月の非常事態令の発出や同年4月の大統領就任式に際しても野党勢力が抗議集会等を開催しました。また, 2013年2月の大統領選挙では,現職大統領が再選されましたが,その後もロシアとの関税同盟交渉や新年金制度への反対を訴える反政権デモ等が散発的に行われています。また,2015年1月,北西部のギュムリ市でロシア兵士がアルメニア人一家を惨殺する事件があり,これに抗議するデモ隊と警察との小競り合いがありました。同年6月にはエレバン市で電気料金引上げに反対する大規模デモがあり,警察との衝突が発生しています。本年7月17日には反体制派武装集団が「政治犯」の釈放を求めて警察官らを人質に取ってエレバン市内の警察署を占拠する事件が発生し,同31日に対テロ作戦により解決しましたが,同解決までに警察官2名が犠牲となりました。その間エレバン市内では警察によるデモ参加者の不当な拘束に抗議し,また,一部については犯行グループを支持して大規模な集会が連夜行われ,警察隊との衝突で多数の負傷者が出ました。
今後,政治・経済情勢によって治安が悪化する可能性がありますので,渡航・滞在に当たっては危険を避けるため特別な注意が必要であり,デモや集会,大衆が集まっている場所には近付かない,報道等から最新の情報を得るなどして安全対策に留意し,危険を避ける必要があります。
3 滞在に当たっての注意
滞在中は,以下の事項に十分留意して行動し,危険を避けるようにしてください。
(1)現地に3か月以上滞在される方は,緊急時の連絡などに必要ですので,到着後遅滞なく最寄りの日本国大使館又は各日本国総領事館に「在留届」を提出してください。また,住所その他届出事項に変更が生じたとき,又は日本への帰国や他国に転居する(一時的な旅行を除く)際には,必ずその旨を届け出てください。在留届の届出は,在留届電子届出システム(ORRネット,https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet )による登録をお勧めしますが,郵送,ファックスによっても行うことができますので,最寄りの在外公館まで送付してください。
(2)在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外旅行者・出張者を含む)は,外務省海外旅行登録「たびレジ」への登録をお願いします(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/ )。「たびレジ」に渡航期間・滞在先・連絡先等を登録すると,滞在先の最新の安全情報がメールで届き,緊急時には在外公館からの連絡を受けることができます。安全情報の受け取り先として,家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので,併せてご活用ください。
(3)現在のところ,外国人の被害は多くはないものの,スリ,空き巣,車上荒らしによるカーラジオ等の盗難等が報告されていますので,むやみに財布及び現金を見せることは避けるなどの,基本的な防犯対策及び安全対策をとってください。
(4)犯罪被害を防止するため,浮浪者や物乞いに注意する必要があります。自宅の扉をノックする物乞いが少なくないので,ノックされても扉を安易に開けず,相手をよく確認してください。
(5)タクシーを利用する場合は,流しのタクシー(特に無許可のタクシー)は避け,タクシー会社から呼び出すタクシーを利用するようにしてください。
(6)アルメニアは地震災害が多い地域であり,1998年には約2万5千人の死者を出したと言われる大地震(いわゆるスピタク地震)が発生しています。近年では,2011年10月の隣国トルコにおける大地震や2012年12月の黒海地域での地震などの際には,アルメニア領内でも地震が観測されています。平素より10日分程度の食料・飲料水等の備蓄をお勧めします。
(7)生水は安全とはいえませんので,飲料水には市販のミネラルウォーターの利用をお勧めします。
(8)アルメニアでは,これまでに鳥インフルエンザが発生したとの報告はありませんが,過去,感染・死亡者が出ているトルコ東部地域及びアゼルバイジャンに隣接していますので,旅行又は滞在される方は,スポット・広域情報(http://www2.anzen.mofa.go.jp/kaian_search/pcspotwideareainfolist.asp?pageno=1&expireflg=0 )にも御留意ください。
4 その他
隣国のアゼルバイジャン,ジョージア,トルコ及びイランにも各々危険情報が発出されていますので御留意ください。
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903
(外務省関連課室連絡先)
○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)5139
○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)3047
○外務省海外安全ホームページ
http://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版)
http://www.anzen.mofa.go.jp/sp/index.html (スマートフォン版)
http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (モバイル版)
(現地大使館連絡先)
○在アルメニア日本国大使館
住所:9th floor, Royal Classic House, 3 Buzand street, Yerevan, 0010, Republic of Armenia
電話:(市外局番060)-52-10-30
アルメニア国外からは(国番号374)- 60-52-10-30
ホームページ: https://www.am.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html